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2019.03.12

株式会社インターメスティック / チダ コウイチ

株式会社インターメスティック / チダ コウイチ

25年で区切る―
社会人デビューをした25歳から75歳までの50年を25年毎で区切る。
常に、先を見据えるZoffのクリエイティブディレクター、チダコウイチ。
彼が今までの25年で見てきたもの、これからの25年で見たいもの、について語ってもらいました。

社会人としてスタートしたのが25歳。
そこからの25年はとにかくいろいろな事にチャレンジしてきました。
結果、様々な経験を通して大きく成長できた25年でした。
次のスタートを切るこのタイミングで75歳までの25年間で、
何が出来るのかを考えています。
再出発に向けて、この一年間いろいろな人に会い、方向性を定めようと思っていた矢先に、
Zoffから一緒にやらないかとのお誘いを頂きました。最初はその気が無く、頂いた仕事だけやりますよと話していたんですけど、ある日契約書が郵送で送られてきまして(笑)
熱意に押され正式に契約しました。
出来る限りのことはやろうと思っています。

良い眼鏡が好き―

Zoffの人間ですけど、老眼鏡のみがZoffです(笑)
軽くておしゃれなので良いですよ。
女性はトレンドが合っていればブランド関係なくいろいろなものを買ってくれるけど、
男性は女性に比べてブランドにすごくこだわりが強いんですよね。
この間、あるブランドでサングラスを買ったんです。
ものすごくかっこいいので、気に入って一ヶ月くらいかけていたら、
肌が荒れてしまったんです。
病院に行ったら原因はステンレス。ニッケルアレルギーと診断されました。
デザインはすごく良い眼鏡なんですが、素材があまり良くない。
Zoffでは、デザインはもちろんですが素材にもかなりこだわりを持っています。
若手ですごくいいものをつくる方がいて、その方に眼鏡を作ってもらったんです。素材はセルロイド。鼻も細く作られているから日本人の骨格に合うんです。酸プラチナで作っているモデルもあるんですが、その素材は金属アレルギーにならない素材なんです。
普通は、良いものを良い素材で、かっこいいデザインでつくるとそれなりに値段が高くなるじゃないですか。
だけどこれはレンズ付きで1万8千円。これがZoffです(笑)

これからのアパレルは小さく始めたひとの勝ち―

20年前にアパレルをやり始めて、会社が20億円位の売上規模になって、社員も70人くらいになりました。
スタートは全て自分でやるしかないし、倉庫も借りないといけないし、パターンを引くのも全て自分でした。
今は、自社でやらなくても外注でなんでもできますね。
社員を雇う必要もないし、パトロンもいらない。
自分でデザインしたものを優秀な生産屋に任せれば、販売からデリバリーまで全てやってくれます。いい時代です。
なんでもできる世の中になってきたからこそ、小さく始めて、外注を使うのが賢いやり方だなと思います。
けど、結局長く生きていく為には、最終的に自社で完結できるようになった方が良いですけどね。
簡単に始めることが出来るけど続けるためにはしっかりとした仕組みが必要になるんです。
今は、若い人があまりモノを買わない(買えない)。逆に50代向けのブランドは需要があると思います。
今の50代って私を含め、モノが好き、良いものが欲しいという世代だから。

今まで手掛けたブランドは30以上―

以前勤めていた、株式会社マッシュホールディングスではCosme KichenやBipol by CosmeKichenという食をメインとしたものに深く関わっていました。
Bipol by CosmeKichenは「食から綺麗になる」をコンセプトとしたブランドで、オーガニック食品や、スーパーフードを取り扱っています。
いろいろな立ち上げ業務に携わる中で、次のステップに繋がる出来事や、会社のブランディングに必要なことを学びながら成長していきました。
ちょうど会社が10年経った時に大リモデルをすることになり、その後の方向性について社長の近藤さんに相談されました。
そこで私は、会社の理念を変えるべきだと話しました。
それまでのファッションはギャルっぽいものが多く、SNIDELやgelatopiqueなどのブランドが中心でした。ただ、さらに会社が成長していくためには、もっと違う方向に進む必要がありました。
そこで雑誌VOGUEをつくっているコンデナスト・ジャパンの北田社長と組んでマッシュを切り口に新しい特集記事を作ったんです。
そこで生まれた「Wellness Design」が今のマッシュの理念になっています。

花のもつ力―

マッシュでは今年の10月にgelatopiqueと花屋をくっつけた「gelatopique ROOM FLOWERS」をオープンしたんです。
花って付加価値がありますよね。
花を贈るってどこか特別感がでるし、もらった側が嬉しくなりますよね。
花って洋服とかモノだけでは表現できない「特別感」を引き出せる力がありますよね。

多肉植物―

25年前位に植物にものすごくハマりました。
特に多肉植物をはじめて見たときは衝撃的で(笑)
25年前って全然多肉植物を取り扱っているお店がなかったのでほんとに頑張って集めてたんです。
16年前に「carlife」というお店を作りました。2015年に閉店しているんですけど。
中目黒で洋服屋を始めた最初のお店だと思います。
店を始めたばかりの時は商品自体も多くないのでそこに自分が好きな多肉植物とか置いたんです。そこにはオーガニックコスメなんかも陳列させました。
オーガニックコスメもまだまだブームはなかったので自分で海外のバイヤーに連絡していました。
多肉植物もオーガニックコスメも僕のお店がきっと一番最初じゃないかと思います。

部屋に飾っている花―

週末は葉山に空家があるのでそこにいくんですよ。
その家の近くにあるオーガニック野菜の売店に売っている花を買ってきます。
そこの野菜が大好きで、販売所の一角にそのとき採れた花があるんですよ。
いつも東京に帰ってくるときに買って帰ります。

自宅の観葉植物―

新しいものをたくさんではなく長く家にいるものばかりですね。
ここのお店で買うみたいなこだわりはないし、どこで買ったか覚えていないものもあります。多肉植物も多くあった中からごく一部がいま家にいます。
これから一生つきあってくれるものが多い気がします。
植物はやっぱり強くて、一度枯れかけてしまったものを根気よく育て続けたら2年前くらいから新芽が出てきてくれたんです。生命力はバカにできないですね。
年によってすごく元気なときと調子の悪い年があって、毎年いろんな顔がみれるのもとてもたのしみです。
誕生日に奥さんからもらったウンベラータはすくすく生長してくれてこの間、生長しすぎて窮屈そうだったので剪定しました。
沖縄に旅行に行ったときに有名な陶芸家の佐藤さんの自宅にお邪魔した際に頂いたサボテン。先の方を切って渡して頂いたのに1年で15cmくらい生長しました。
自宅の大きい窓が程よい光を入れてくれるので、今の環境が合っているんだと思います。

<編集後記>
いままでの25年についてのことや思いを意気揚々と話してくださいました。
「まだ具体的には決めないが、とにかく色々なことをこれからの25年でやっていきたい」と語っていた表情は、希望に満ち溢れていました。
チダさんのこれからの25年のスタートにインタビューをさせて頂きとても光栄でした。
貴重なお時間誠にありがとうございました!

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